☑︎ギターの演奏は身体運動である
ギターを演奏するためには指や腕などを使って演奏します。つまり、ギターの演奏は身体運動であると言えます。
このことから、スポーツトレーニングの理論を応用できるはずだと考えました。
『図解 スポーツトレーニングの基礎理論』
図書館で借りて読んでみたところ、ギターの練習に活かせそうな内容があったので取り上げてみようと思います。
☑︎体力を構成する要素
”体力は、筋力、パワー、スピード、敏捷性、柔軟性、持久力など様々な要素で構成されている”
これらの要素は、ギターの演奏にも当てはまりますね。それぞれの要素を具体的にしてみましょう。
<筋力、パワー>
ギターを弾くための筋力とは、コードを押さえる指やストロークする右腕など様々な身体の部分で筋力を必要とします。
<柔軟性、スピード>
指をストレッチしたフレーズ、手首のスナップを使ったカッティングなどは柔軟性を利用したものです。また、左手のレガート奏法、右手のストロークやピッキングなどスピードを生かした演奏が存在します。
<持久力>
一定のリズムで演奏するためには、コードを押さえ続けたり、腕を振り続けたりしなくてはなりません。演奏を続けるということは持久力を要するということになります。
ギターの演奏を分析してみると様々な要素があり、それらは体力を構成する要素と全く同じということが分かります。
これらの要素を意識することで、各要素のバランスを考えたり、足りない要素を鍛えたりして練習に活かせるような気がします。
☑︎トレーニングの原則(効果的なトレーニングのためのガイドライン)
「人間の持つ機能は、使わなければ退化し、適度に使えば発達するが、使いすぎると萎縮してしまう」
ドイツ学者ウィリアム・ルーが提唱した生理学の基本原則『ルー使用の法則』の考え方だそうです。これらを基に運動やスポーツにおけるトレーニングの原則が導かれて活用されているそうです。
ギターで言い換えるならば「練習しないと上手くならないし(下手にもなる)し、適度な練習は上達に結びつくが、やりすぎると故障してしまう」ということでしょうか。考えれば当たり前のようなことですが重要なことですね。
トレーニングの7原則
- オーバーロード(過負荷)の原則:スキルを高めるためには、日常で使用するよりも強い刺激を与える必要がある。
- 漸進性の原則:筋力レベルに合わせて負荷を高めていくこと。同時にトレーニング種目などを高度化・効率化・細分化していくこと。
- 継続性の原則:目的にあったトレーニングを長期間継続すること。
- 特異性の原則:目的にあったトレーニングを選択すること。
- 全面性の原則:すべての要素をバランスよく、トータルで高めていく。
- 個別性の原則:年齢、体力、体格、トレーニング目的、経験など、個人差を考慮してトレーニング内容を選択する。
- 意識性の原則:トレーニング理論(目的、方法、効果)についてよく理解し、目的意識と向上心をもってトレーニングに取り組む。
練習内容のレベルの考慮、練習項目の選定、継続した練習、目的にあった練習の選択、トータルバランスの意識など、トレーニングの原則をギター練習に当てはめると効果的なギタートレーニングができるのではないでしょうか。
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