バレーコードを弾いてみる

バレーコードとは1本の指で複数の弦を押さえるコードのことです。

1本の指で複数の弦を押さえることをセーハ(バレー)と呼びます。

セーハを含むコード=バレーコードということになります。

人差し指ですべての弦をセーハしています。

薬指でセーハしています。


Ex.1 バレーコード F


代表的なバレーコードのFメジャーコードです。人差し指ですべての弦をセーハします。

 


☞コードの平行移動

EからFへの平行移動

Fメジャーのコードは、Eメジャーのローコードと同じ形をしています。つまり、FメジャーコードはEメジャーコードを平行移動していることになります。



⬇ローコードのEを1フレット平行移動してセーハしたのがFコードになります。


ローコードの形を基本として考え、平行移動したものがバレーコードになっていると考えることで、1つのコードフォームを応用して様々なルートのコードを弾くことができます。コードの平行移動を使って他コードも弾いてみましょう。

 

※ギターにおける平行移動の考え方は、コードやスケールを覚える時に非常に役立ちます。 

Ex.2 バレーコード B♭


人差し指と薬指をセーハして押さえます。薬指を反らせないと1弦が鳴らないので、人によっては難しく感じるかもしれません。よく使われるコードなので練習しておきましょう。

 

コードの平行移動(AからB♭への平行移動)


⬇ローコードのAを1フレット平行移動してセーハしたのがB♭コードになります。


バレーコードのB♭がローコードのAを平行移動したものであることが分かります。同じコードフォームのまま平行移動することでコードチェンジができることになります。

 

※このコードフォームのまま2フレットを押さえるとBメジャーコード、3フレットを押さえるとCメジャーコードといったように、平行移動することでコードのフォームとコードの種類(メジャー、マイナーなど)を変えることなくコードが弾けます。 

☞別の押さえ方

AコードとB♭コードの別の押さえ方を紹介します。 


Aの別の押さえ方です。人差し指でセーハして押さえます。

AからB♭への平行移動


人差し指、中指、薬指の3本指で押さえるのが一般的な押さえ方ですが、B♭のバレーコードへの平行移動するためにこのような押さえ方になっています。


ローコードのAを3本の指を使って押さえたものを平行移動した押さえ方です。薬指をセーハするバレーコードと比べて弾きやすい押さえ方を選んで弾いて構いません。 

Ex.3 バレーコード D♭

ローコードCの平行移動


⬇ローコードのCを1フレット平行移動してセーハしたのがD♭コードになります。


このD♭のコードを押さえることは多くはありませんが、ローコードCの平行移動をしたバレーコードして紹介しました。

Ex.4 バレーコードA♭

ローコードGの平行移動


⬇ローコードのGを1フレット平行移動してセーハしたのがA♭コードになります。


この押さえ方のバレーコードを弾くことは多くはありませんが、ローコードGの平行移動でできるバレーコードとして紹介しました。

Ex.5 バレーコードE♭

ローコードDの平行移動


⬇ローコードのDを1フレット平行移動してセーハしたのがE♭コードになります。


Ex.3、Ex.4、Ex.5で紹介したバレーコード(D♭、A♭、E♭)を押さえる機会は多くはありませんが、ローコードを平行移動したバレーコーコードが使えるということを覚えておいてください。様々なコードを覚えるときに役立ちます。

Ex.6 バレーコードFm

ローコードEmの平行移動


⬇ローコードのEmを1フレット平行移動してセーハしたのがFmコードになります。


Ex.7 バレーコードB♭m

ローコードAmの平行移動


⬇ローコードのAmを1フレット平行移動してセーハしたのがB♭mコードになります。


Ex.8 バレーコードE♭m

ローコードDmの平行移動


⬇ローコードのDmを1フレット平行移動してセーハしたのがE♭mコードになります。


☑︎まとめ

5つのメジャーコードと3つのマイナーコード、合わせて8つのバレーコードを紹介しました。

バレーコードとはローコードを平行移動したものであることが分かったと思います。

 

 

紹介したコードは人差し指で押さえる場所がルートになっています。

ルートはコードネームに書かれているC、D、E、Fといった音を表すアルファベットのことで、このルートに合わせてコードを平行移動して弾けば良いことになります。

 

 

基本となる8つのコードフォーム(ローコードのコードフォーム=バレーコードのコードフォーム)を平行移動して様々なルートで弾いてみてください。基本となる8つのコードフォームを覚えるだけで、12個あるルート音×8種類のコードフォーム=96個のコードを押さえることができるようになります。